日本の治安は本当に悪くなっているの?調べてみた!

パトカー
昨今、報道各社ともに「日本の治安が悪くなっている」とする論調が多いと感じています。確かに、連日のようにニュース番組や新聞、雑誌等で凶悪犯罪などが報じられています。しかし、本当に日本の治安は昔に比べて悪化しているのでしょうか?ちょっと調べてみました。

結論!日本の治安は悪くなっていない

調査した結果、日本の治安は悪くなっていません。少なくとも、昔に比べて悪化している傾向にはありません。
下のグラフ(出典:法務省)は昭和20年頃からの殺人事件等の推移です。やはり、治安の悪化を調査するにあたり、殺人事件の発生状況は最重要指標になると判断しました。

ちなみに人口は「昭和20年:約7200万人」、「平成23年:約1億2800万人」です。つまり、人口は約1.8倍になっているにももかかわらず、殺人事件は減っています。犯人の検挙率は「約98%」を維持しています。

なぜ?日本の治安は悪化していると感じてしまうのか

上述したデータから、日本の治安は殺人事件に関して言えば、その件は減っていて治安は良くなっているといえます。ではなぜ、人々は悪化していると思ってしまうのでしょうか。

その原因は、様々だと思います。概ね共通する原因として考えられることは、殺人事件に限らず、各種犯罪の報道機会が増えていること。そして国民もそうした報道や情報に触れる機会が多くなっていることだと思われます。

ある調査では、白黒画像よりもカラー画像の方が残忍さが伝わるとした結果があります。つまり、同じ事件であってもカラー画像の方が凶悪として印象に残りやすいため、質的な悪化として受け止められてしまう傾向にあります。こうした状態が続けば、治安が悪化していると感じてしまうのも納得です。

用心することに越したことはありませんが、必要以上に人間不信になるのも割に合わない生き方といえるのではないでしょうか。